帰三宝偈とは

●帰三宝偈とは
葬儀の時に拝読するばかりで、あまり日常では耳にすることがないお経の一つです。
中国のお坊さんである善導大師(613年~???年)の著書『観経疏』「玄義分」の冒頭の一節が
この帰三宝偈となります。
親鸞聖人をはじめ、日本仏教界に多大な影響を及ぼした人物であり、「正信偈」の中で
「善導独明仏正意」(善導、独り仏の正意を明かす)とお示しくださっています。
(ここから難しくなります)
善導著の『観経疏』は、『仏説観無量寿経』(以下、観経と記す)の解説になります。
当時の浄影寺の慧遠、天台の智顗、三論宗の嘉祥寺 吉蔵の『観経』の解釈に異議を
唱え、阿弥陀如来の御本願のお心を明らかにしてくださった本です。
「善導独明仏正意」(善導、ただ独り仏の正意を明らかにせり)の独りとは、
この3人の解釈の改め、明らかにしたということです。
『観経疏』は4巻からなります。
「玄義分」、「序分義」、「定善義」、「散善義」の4巻です。ですので別名『観経四帖疏』と言います。

-帰三宝偈

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